2026.01.06
マエストロが語る、イタリア流パルミジャーノ レッジャーノの楽しみ方
パルミジャーノ レッジャーノは本場イタリアでは、どのように楽しまれているのか。その答えを求め、パルミジャーノ レッジャーノ協会の代表、ニコラ・ベルティネリ氏に質問に答えていただいた。地域ごとの食べ方から、意外な楽しみ方、さらには保存方法まで、パルミジャーノ レッジャーノ マエストロ直伝、パルミジャーノ レッジャーノの楽しみ方をご紹介!
日常から特別な日の贈り物としても

パルミジャーノ レッジャーノ協会の代表、ニコラ・ベルティネリ氏
Qイタリア人にとってパルミジャーノ レッジャーノとは?
「パルミジャーノ レッジャーノは、イタリアでは単なるチーズではなく、日常生活や家族に溶け込んだ、昔ながらの変わらぬ味です。食卓に常に登場し、パスタにすりおろしたり、前菜として小さく切って出されたり、食後にフルーツと一緒に添えられることもあります。その存在は常に身近であり、家庭の栄養や団らんの象徴でもあります」

「パルミジャーノ レッジャーノはイタリア中で親しまれていますが、地域ごとに好みや楽しみ方は異なります。北部ではパスタ、スープ、リゾットにたっぷり加えられる一方、中部や南部では野菜やタリアータ(薄切りステーキ)の付け合わせとして好まれます。パルミジャーノ レッジャーノは多様に使われており、非常に万能なチーズであることがわかると思います」

「さらに日常的な食材を超え、パルミジャーノ レッジャーノは贈り物としても愛用されています。結婚式や記念日、大切な節目などでは、一片やホールごと贈られることが一般的で、相手へのリスペクトや寛容さの印として、また特別なものを分かち合う慣習としても愛用されているんですよ」
Q イタリアの家庭の日常では、パルミジャーノ レッジャーノをどのように楽しんでいるのでしょうか? また、季節ごとのおすすめの食べ方やワインとの相性についても教えてください。
「イタリアの家庭では、パルミジャーノ レッジャーノはパスタやリゾットといった定番以外にも幅広く使われます。カルパッチョに削ってのせたり、サラダに加えたり、野菜スープに溶かし込んで味の奥行きとコクを出すこともあります」

「夏には若いパルミジャーノ レッジャーノを薄く削って洋ナシやイチジク、スイカなどのフレッシュフルーツと合わせて楽しみます。冬には、30か月以上熟成させた濃厚なチーズを栗やキノコ、しっかりとしたポレンタと一緒に味わうなど、食品や熟成度に応じたさまざまな楽しみ方をされています」

「ワインとの組み合わせも季節に合わせて変えたりもします。若いチーズの繊細な風味にはスパークリングワインやライトな赤ワインが合います。長期熟成チーズの力強い味わいにはフルボディの赤ワインや食後酒を組み合わせるとおいしいと思います。こうしたペアリングが示すのは、このチーズの多様性です。どんな場面でも料理と時間を豊かにしてくれる存在なのです」

日本の食卓にも。パルミジャーノ レッジャーノのアイデア
Q. 日本の食卓に取り入れるためのヒントを教えてください。
「パルミジャーノ レッジャーノは、少し工夫するだけで日本の家庭でも簡単に楽しむことができます。ほんの少量でも料理に深みを加えることができ、ご飯に振りかけたり、味噌汁に加えて意外な旨味を引き出したり、旬の野菜と組み合わせたりできます」

「開封後や真空パックから取り出した後は、4〜8℃の冷蔵庫で保存してください。風味と食感を保つためには、ガラスやプラスチック容器に入れるか、食品用ラップで包んで適度な湿度を保ち、他の食品と接触しないようにするのが理想的です。チーズはにおいを吸収しやすいためです。これらの注意を守れば、長く品質を保つことができますが、冷凍保存は避けたほうがいいでしょう。必要な時に必要な分だけ切ったり削ったりすると新鮮さが保てます。小さなかけらを常温に戻し、日本酒や緑茶と一緒に味わうのもおいしいですよ」
Q.生産者にとっては、パルミジャーノ レッジャーノはどのような存在でしょうか。
「生産者にとってパルミジャーノ レッジャーノは、何世紀にもわたる情熱、職人技、そして土地との深いつながりを表しています。原料は牛乳、塩、レンネットの3つだけで、添加物は一切使用していません。そこには純粋さと熟成を重んじる哲学が息づいています」

「すべてのパルミジャーノ レッジャーノは最低12か月熟成され、厳格な品質検査を通過したものだけがコンソーシアムの刻印を押されます。本物のチーズを見分ける最もわかりやすい方法は、外皮全体に刻まれた点字状の『Parmigiano Reggiano』の文字です。これこそが本物の証です。時間とともにチーズは自然に変化していきます。12〜18か月では繊細な味わい、24〜36か月ではナッツのようなコクと旨味、40か月を超えると力強く濃厚になります」

「生産者たちは、長い時間をかけて熟成させることそのものを誇りにしています。急がず、自然の力と職人の経験に任せて、じっくり育てていく。だからパルミジャーノ レッジャーノは、ただ食べるためのチーズではありません。人から人へ伝え、分かち合っていくべき“文化”だと捉えられているのです」

パルミジャーノ レッジャーノは、イタリアの人たちにとって暮らしの中に溶け込んだ存在。パスタやリゾットをはじめ、日常の食卓で欠かせない食材であり、また大切な人への贈り物としても重宝されることも。さらに季節ごとに楽しみ方を変えたり、ワインと合わせることで新しい表情を見せてくれたりと、その楽しみ方はさまざま。シンプルな素材と職人の技、そして長い時間が生み出す奥深い味わいを、ぜひあなたの食卓にも!
※パルミジャーノ レッジャーノが認定を受けるPDOとは:
パルミジャーノ レッジャーノは、EUの原産地名称保護(PDO)に認定されているチーズです。添加物や保存料を一切使用せず、伝統的で自然な製法によって作られています。また、世界で最も模倣や偽造が多いチーズの一つでもあり、PDO制度はこのような製品の呼称や品質を守るために設けられています。
欧州連合規則 第1144/2014号に基づくプログラム101194314 ENSO-EU ― 欧州連合の共同出資による。
※EU規則1144/2014に基づく、EU支援の農産物販促プロジェクトです。

